知識より知恵を養う中学受験

勉強は、知識を身に付ける作業と考える人は多いでしょう。知らないことを覚えるのは、子供を持つ両親でも同じです。 両親が学生の時も、そのように学習をしてきました。

では、中学受験では覚えた知識量が合否判定に直結するのかといえば、そうではありません。教科書を丸暗記したところで、そっくり似た問題が出される訳ではありません。知識ではない、もっと根幹部分を養っていくのが中学受験での勉強となります。

その根幹部分とは、知識を操作する知恵です。人間は、自ら思想を作り構造化していける生物です。憲法や法律は、知識を寄せ集めて知恵で練り上げていった典型例です。新しいものを生み出す行為は、必要十分な知識とそれを結合する知恵を合成させてなす業となります。

中学受験の勉強は、知恵を身に付けるよい機会に当たります。国語の漢字を覚えるにしても、字面を暗記するだけでなく、漢字の成り立ちや由来、意味、更には類義語・対義語まで広範囲に学んでいきます。

知識の幅を広げていく行為そのものが、知恵に含まれる領域であり、知恵によって知識は増えているのです。パスカルが、人間は考える葦(あし)と例えたことに従って、知恵を養う勉強を子供に薦めましょう。